ショートショートという短い短編小説があります。
私は以前からブログで占星術小説を書きたいと思っていましたが、小説はちょっと文章が長すぎます。
そこで、占星術【ショートショート】シリーズをつくって、ショートショートをたまに書いていこうかな、と思いました。
【ショートショート】シリーズ第1弾は、「〇〇座の女は〇〇」というタイトルで、12星座別に女性を主人公に描いていきます。
あくまでもウイリアム的私的ショートショートですので、あたたかくお見守りください。
では、第一発目は、「牡羊座の女は、突然に」で始まり始まり~
【ショートショート】牡羊座の女は突然に
「ウイリアムさん?おひさしぶり~」
私が電話に出ると、牡羊座の女は明るい声で、こう言った。
この牡羊座の女はいつもこうだ。
突然に電話がかかってくる。
そして、自分の用件だけを言って電話を切る。
この日の突然の電話もそうだった。
今すごく悩んでいることがあるらしく、どうしても聞いてほしかったらしい。
電話は30分くらいで、牡羊座の女が一方的にしゃべって終わった。
1週間後、また牡羊座の女から突然の電話があり、また悩みを聞かされた。
次は3日後に突然の電話が。
私はそろそろうっとうしく感じつつも、牡羊座の女に押されていた。
さらに翌日も電話が。
もう限界にきつつあった私であったが、今回は牡羊座の女も深刻だった。
「ウイリアムさん、どうしてもこの悩みは解決できないし、ひさしぶりに直接会って話を聞いてくれませんか?」
と、ついに会ってほしい、とまで言ってきた牡羊座の女。
そうだな、こんなしょっちゅう電話されるより、会って話を聞く方が早いと思った私は、会うことを了承した。
2日後にスクエア駅前で待ち合わせすることに。
そして2日後。
待ち合わせ時間の10分前にはスクエア駅に着いた私は、今日で牡羊座の女との話を終わりにしようと思っていた。
そして約束の時間になると、私のけいたい電話に牡羊座の女から電話がかかってきた。
「ウイリアムさん?ごめん。あの悩みのこと解決しちゃった。だから会って話を聞いてもらう必要なくなったから。また何かあったら連絡するね~」
ガチャン・・・
それは突然の電話だった・・・
(だから、この女、イヤやねん!)
スクエア駅で取り残されたウイリアム。
なぜこんな女と関わっていたのか?
自己嫌悪のまま、スクエア駅に立ちすくむウイリアムだった。
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【ショートショート】牡羊座の女は、突然に
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