GWいかがお過ごしでしょうか?
ウイリアムは読書のGWとなってます。
若き日のアルセーヌ・ルパンの活躍を描いた「カリオストロ伯爵夫人」(モーリス・ルブラン著)を読んで感動したウイリアム。
今は、アガサ・クリスティー著の「春にして君を離れ」を読んでワクワクしてます。
さて、本日ご紹介するのは、「血の轍(わだち)」(押見修造著)という漫画です。
今現在もスペリオールという雑誌で連載中の漫画です。
この「血の轍」、それはそれは恐ろしいお話。
幽霊とか化け物とかの恐ろしさではありません。
「母」という恐ろしい存在のお話です。
主人公は長部静一という中学二年生の少年です。
そして、恐ろしい母の長部静子(せいこ)。
この漫画、絵も独特で、なんともいえないホラー感が出てます。
若々しい母・静子は、息子を静ちゃんと呼び、異常なスキンシップをしていきます。
静一へ異常な執着を見せる静子。
そんな母の支配的な愛に戸惑う静一。
そんな母子に、ある日、壮絶な事件が・・・
その事件を期に、静一は静子のことを恐れていく・・・
しかし、母の支配的な愛から逃れられない静一。
いったい、この母子はどこへ向かっていくのか?
まだ連載中ですので、結論は出てないのですが、支配的な母と、その母におびえる息子が、何気ない日常の中で何気なく描かれてるのが逆に恐い・・・
まさにサイコホラーと呼ぶにふさわしい漫画なのです。
占星術的に見ると、この静子と静一の関係は、間違いなく、月冥王星スクエアといっていいでしょう。
スクエアで静一の気持ちが断絶させられてしまってる。
冥王星の異常性によって、静一の安心感は断絶させられてしまってる。
24時間ずっと母を恐れてる。
母への恐れで、もう何も考えられなくなっていく。
はたして静一は月冥王星スクエアを乗り越えられるのか?
それとも、静子によって静一はつぶされてしまうのか?
この漫画とは別で、つい先日、「モンスターマザー」(福田ますみ著、新潮文庫)という本を読みましたが、こちらはモンスターマザーによって自殺してしまったとみられる少年が描かれています。
この「モンスターマザー」は、月冥王星スクエアによって、自殺してしまった少年について書かれているのです。
月冥王星の恐怖。
ホラー。
月は母親を表します。
月冥王星スクエアを持つ子どもは、なんらかの形で、母親からの支配を受けるパターンが多い。
その支配からどう抜け出していくかが、このアスペクトを持つ人の課題でもあります。
おそらく、母は普通にその子を愛してる、って思ってる。
でも、その子からすると、強迫的なまでに支配してくる母、って思ってる。
月冥王星スクエアのお子さんをお持ちのお母さんは、「血の轍」を読んでみることをおススメします。
読書のGW。
読書はいい。
本を読むだけで、あらゆる世界へ入っていける。
GWどこへも行かないけど、本という異世界の冒険を楽しみます~